問答無用

近況告知板

嘘を流すひと、嘘に踊らされるひと  

 当サイトがある頁からリンクされていて、時たまそこからアクセスがあるようだ。先日ちょっとヒマだったのでフトそのリンク元(の更に元ネタ記事)を覗いてみた。「Yahoo知恵袋」と言う、一応真面目に質問と回答をやり取りする場らしく、主催者側の定義によれば「人と情報が出会い、楽しく、お互いに役に立ちあう場です。」との事。

 粗末を極めた「情報」なので敢えてご紹介して見る(いちいちアドレスは掲載しないが以下の引用文で検索をすると元記事は容易に発見出来ると思われる)。


 『物語の舞台は埼玉の所沢。この所沢で昭和60年代に姉妹が残虐された狭山事件をモデルにしている。
 (中略)
まず妹が居なくなり、姉が必死に探している姿が目撃されている。妹は翌日森の中で全身を16分割くらいのむごい殺され方をしていた。そばで放心していた姉はひどいショックを受け、事情聴取に対しても「猫のお化け」「大きな狸に会った」等々、意味不明な証言ばかりしていたという話』


 狭山事件は狭山市で起きたから狭山事件なのであって所沢ではない、昭和60年代ではない、「姉が必死に探している姿が目撃されて」などいない、妹(被害者)は翌日森の中で全身を16分割などされていない、姉はそのような意味不明な証言などしていない、ついでに言うと「姉妹が残虐された」とはどういう日本語?(失笑)。全くの嘘八百(もしくは嘘八百なデマを完全に信じ込んだ話)が大真面目に書き込まれている。それがまた「ベストアンサー」とやらに選ばれている(質問の内容はアニメの内容についてであって小生はそれには全く関心が無い)。

☆☆

 狭山事件は実際に発生した殺人事件であり、その上その犯人とされた人物は明らかに冤罪であり、その冤罪を被った原因の重大なひとつが部落差別だったのであり、現在も再審請求中の事件である。故意に嘘を書いたのか或いは自らもデマに踊らされたのか、どちらにせよ現実の事件についてこのような悪質な情報を垂れ流す者は糾弾されて然るべきだ。(しかし、余りにも見え見えな嘘八百すぎて、これではあの2ちゃんねるの中でさえも、ジョークでなければ恥ずかしくて書けないだろうに…)

 狭山事件発生当時の大多数の人々も、部落差別に基づく悪質な記事や当局発表を鵜呑みにし、石川さんを犯人だと信じ込んだのであった。そして時代は進み、今やマスコミや当局発表よりもむしろ、ネットを通じた個人がこうしたデマの発信源になったと言う事だ。

 こうして見ると「嘘を嘘と見抜けない者には(掲示板を使うのは)難しい」とは至極名言(この言葉は要するに「メディア・リテラシー」の事を言っているのだが)。これは掲示板に限らずネット一般、更には情報一般を扱う事にも当てはまる。故意に嘘を流しての事か、嘘に踊らされての事かなどは、この際なんらの違いは無い。



>となりのトトロは実話のようです。

 --url--

>みなさんはどう思われますか。
>私は前々から知っておりましたが、あまりに悲しく人に話したことはないのですが。


 いいえアナタは実話(狭山事件)を前々から知っておりましたなどとは、おっしゃる通りあまりに悲しくてお世辞にも言えません。そうですネ恥をかくだけなので人には話さないほうがヨロしいで笑。

☆☆

 どうやらこのサイト(ナントカ知恵袋)は参加者全員が冗談を本気で言い合う処の様子です。そこらの芸人などには到底真似の出来ぬ高度のギャグ性、卓越したブラックジョーク度に全く脱帽です。空気を読めず失礼致しました(笑)。



 現実の事件よりもアニメ(フィクション)の絵柄や台詞を微に入り細を穿ってあれこれ詮索した揚句、その元ネタについて推理するのが好きな者が結構居る様子、中にはそのテーマでわざわざサイトやブログを立ち上げているヒマ人も居る模様。しかもこれらの者が「これが元ネタだろう」と推理しているのが狭山事件だが、事件についての知識はホントに悲しくなるほどに貧弱そのもの、むしろ狭山事件を元ネタにした新たなフィクションがネットを通じて延々と量産されている。少なくとも一人の人間が殺害され、もう一人の人間が冤罪を被っていると言うのに・ト、申すのがこのスレッドの趣旨だ。

 まぁ、アニメなどと言うモノは楽しめればいいのであって、これはこれである種のヲタクにとってはひとつの楽しみ方であるのだろう。

 もっとも、アニメ作品をただたんに「楽しむ」のでは無く、そこに込められた寓意であるとか、メッセージ性のようなものを探求しているつもりの向きも居るのだろう。

 ではあるが、それにしたって、自分ではなんらの検証も実行せずに、ネット上のそこいらじゅうに溢れている落書きや噂のたぐいを根拠にいくら「推理」をしたところで、珍推理に陥って行くだけの話だと思うのだが如何。なにしろ、さっきも書いたように、元ネタであると言われている狭山事件の既に判明している基礎事実についてさえ、曖昧な知識の域を通り越してフィクションと化してしまっているのだから…。

 何よりも、こういうこと(あるアニメの元ネタは何かと言うこと)などは、もって回って推理する必要すら無い。その理由。

 狭山事件の場合には、それをやった真犯人が誰なのか、真犯人が生きているのか死んでしまっているのかすら解らないのだ。だから、出来得る限りのデータの厳密化と仮説(仮定)の蓋然性の検討をした上で、「推理」をするしか、元ネタ(真犯人或いは真相)に辿り着くことが出来ない。再審運動はその真相究明の最大の方法のひとつでもあるわけだ。

 他方、アニメの元ネタが何かなどは、チマチマと推理などするよりももっと手っ取り早い方法があるのだが?ソレはもちろん、真犯人(作者)が立派に生存していて、それこそ身元も割れているのだから、そのやった本人(アニメを創ったひと)に当たれば済む事だ。間違っても「やったのは(創ったのは)私じゃない」とか、「俺を犯人扱いするのか!」などとは、言わないだろう。門前払いを食うことなどは勿論覚悟の上で突撃を敢行するのだ。少なくとも、その時のご本人の言葉の感触や何かから、A加減な推理をしているよりははるかに多くの情報を得る事は出来るだろう。

 それを実行した者は今の処誰一人居ない。きっと実行したくないのだろう。自分たちの空想の世界で遊んでいたいからだ。それとも、誰かが実行してくれるのを待っているのかも知れないが、間違っても、この私にそれをやれなどとは、言わないで下さいよ(笑)。自分のことは、自分で解決なさい。

☆☆

 口先だけで何も実行が伴わない人物と言うものが信頼するに足りない輩なのだと言うことは、どのように時代が進めども、今後とも変わることは無いだろう。
  1. 2007/11/12|
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狭山事件を推理する

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◆黒幕説◆
◆屍体埋没◆
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黒幕説補稿
異説 紛々
◇狂言誘拐説◇
長兄の手記
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